新しい技術をリサーチする熱気から
生まれた、新しいスタジオであり実験の場。
モノリスが生まれた経緯について教えてください。
モノリスとは、自分たちを次のフェーズへ進化させるために新設したスタジオであり、実験の場。「コミュニケーション」「コラボレーション」「デジタルトランスフォーメーション」という3つのコンセプトを掲げ、「人」「技術」「企業」との新たな出会いの創出を目指しています。経緯としては、そもそもこういった場所がない頃から、画像でも動画でもない新しい撮影技術をリサーチするプロジェクトがあって、定期的に最新機材や他社の事例などを共有して議論しながら盛り上がっていたんです。
また、今後“撮影”というもの自体がAIや別の技術に置き換わって、当社の撮影という仕事が減少していくのではないかという危機感もありました。
その熱気と危機感がきっかけになって、社内外へ開かれた空間を思い切ってつくった、ある種の勢いから生まれた場所。というのが正直なところです。
デバイスが変わればコンテンツも必然的に
変わる。そうなったとき、私たちは何が提供
できるのか。
モノリスではどのようなことが行なわれているのですか?
1つは既存クライアントが抱える現在形の課題やニーズに応える提案で、今求められているものを、既存のリソースとサービスを組み合わせて開発するというもの。もう1つは、ある程度の未来予測をした動き。最近ではCGやメタバースがキーワードになっていて、それらをECサイトでどのように活用できるのかを考えることが増えてきました。生活者が使っているデバイスが変わればコンテンツも必然的に変わります。そうなったとき、ジーエークロッシングは何が提供できるのか。そこを見つけ出すべく様々な実験やリサーチをしています。重要なのは、変化する前から動き始めること。個人的にはテクノロジーの動向を知っている状態でクライアントと向き合いたいですし、なおかつクリティカルな提案ができればベターだと考えています。
新しい購買体験を提供できたとき、
自分たちもワクワクすることができた。
場をつくるきっかけとして、撮影でも動画でもない取り組みとして生まれた「R2D」のヒットも大きいと感じます。
R2D(Real to Digital)は、もともと「matterport(マターポート)」という、本来は建築物の内観を3Dで立体的にアーカイブするシステムをECサイト向けにブラッシュアップしたものなんです。疑似3D空間にダイブすることができ、ストリートビューのようにその空間を回遊できるだけでなく、興味がある商品をタップすれば直接商品ページにも行ける。そんな新しい購買体験を提供できたときは、自分たちもワクワクしましたね。また、展示会やPOP UP SHOPといった期間限定の売り場をアーカイブする際にも「R2D」は有効で、これまでは簡単な写真や動画でしか残せなかったのが、立体的かつ疑似体験できる状態で残せることが喜ばれています。
人、技術、企業との新しい出会いによって、
新しい価値を創造していけたら嬉しい。
モノリスという場に期待していることや今後の展望があれば教えてください。
例えば、スタートアップ企業の実験の場になったり、アイデアを持ち込む企業を迎える場になったり、自分たちのマインドや姿勢を発信できる拠点になったり。そうやって交流やチャレンジを繰り返しながら、これからクライアントが直面する新たな課題を解決できるような新しい価値を創造していけたら嬉しいです。個人的にはこの場があることで、会社の見え方が変わってくるといいですね。撮影の会社、販促の会社、そんなイメージを刷新して、憧れや先進性を醸成していきたいと思います。